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こころ温まるお話「やさしいうそ」

       

節分が近いある日、我が子にこんな質問をされた。

「なんで鬼さんをおいだすの?鬼さんは悪い人なの?」

僕も昔、母に同じような質問をしたことがある。

ただ、この子の場合は少し事情が違った。

「えーと、それはね…」

実は友だちの中に「おにづか」君がいるので、なおさら気になるようだ。
僕は少し迷いつつ、自分が母から聞いた話をすることにした。

「この季節になると鬼さんのいる国は食べ物が足りなくなってしまうから、僕たちの世界に食べ物を分けてもらいにやってくるんだよ」

「それなのにお豆をなげるの?」

それもなんだか懐かしい疑問だ。

「お腹が空いてイライラしている鬼さんが、ついイタズラしてしまう時があってね。だから鬼さんが苦手なお豆をなげるけど、元々は悪い鬼さん達ではないんだよ。鬼は外、福は内っていうのは、イタズラする鬼さんは外、食べ物を分けるお礼に僕たちに福を運んで来てくれる鬼さんは中へどうぞという意味なんだ」

「鬼さん達とはお友だちになれないの?」

当時の僕よりも深く聞くので、とっさに少しアレンジを加える。

「悪い鬼さん達ではないから仲良くなれるはずだよ。例えばおにづか君みたいに名前に鬼が入ってる人は、おじいちゃんおばあちゃんよりもずっと昔の人が、鬼さんとお友だちで仲が良かったのかもしれないね」

僕が最後にそう言うと、我が子は笑顔で納得してくれた。

しかし、この話はハッキリ言ってしまえば「うそ」だ。

それでも今は、母がどんな気持ちでこの話をしてくれたかよく分かる気がしたので、僕もそうした。

次の日、このことを実家の母に電話で報告すると、なんだかとても嬉しそうに笑っていた。

     

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