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こころ温まるお話「学級委員長えらび」

       

「失礼します!」と元気に挨拶をして、職員室に入ってきたのは、私が担任を務める6年3組の須藤くん。新しい学級委員長だ。

「全員分です、確認しました」

プリントを受け取りつつ、須藤くんに
「ありがとう。委員長の仕事、慣れてきた?」と聞いてみると、いつもの照れ笑いを浮かべて小さくうなずいた。

1ヶ月前、新しい学級委員長を決めるホームルームで、生徒たちの多くは須藤くんを推薦した。

「僕は向かない。勉強ができる高木くんみたいな人がいい」と須藤くんは困り切った様子だったが、
リレー大会で優勝したときに、バトンの渡し方や走り方などを親切に教えてくれた、といった声に推されて2学期の委員長を引き受けてくれた。

須藤くんは普段から「よく気がつく子」で、彼に助けてもらった子や、その様子を見ていた子の推薦が多かったのだ。

プリントを渡し終えて「自信はないけど、みんなが選んでくれたから」と、つぶやいて立ち去ろうとする。

その後ろ姿がどこか不安げに見えて「なにか不安な理由があるの?」と声をかけた。

すると、少し考えてから、
「このあいだ妹が宿題をしてたときすごく悩んでたので、手助けのつもりで答えを教えたら『わかってたのに言わないで!』って言われちゃったんです。
それで僕はおせっかいなんじゃないかって…」と、話してくれた。

「そうだったんだね。おせっかいって思う人もいるかもしれない。でも、その勇気のおかげで助かった人もたくさんいるんだよ」

そう伝えてあげると、須藤くんはいつもの照れ笑いとは違う、晴れやかな笑顔を浮かべた。

「自信をもって、委員長!でも、なにか困ったことがあったら、いつでも先生やみんなに相談してね」

それを聞いた須藤くんは「じゃあ、先生も何か困ったことがあったら、委員長の僕に言ってくださいね」と、どうやら少し自信がついた様子。

「僕は向かない」と言っていたけど、私はそんな思いやりのある須藤くんこそ、委員長に向いていると思った。

     

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