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こころ温まるお話「いたずらっ子のお守り」

       

「…やられた……」

会社に向かう電車に乗ろうと、駅前で鞄を開いた時に思わず呟いてしまった。
スマホの定期を使おうとしたが、肝心のスマホがおもちゃのケータイにすり替えられている。
犯人は5歳になる娘だ。

決算が近づき、忙しくて残業が増えてしまい娘となかなか遊べない日々が続いていた。
家に帰り寝室を覗くと、娘は『クマのぽんた』と『おもちゃのケータイ』をぎゅっと抱いて眠っている。

寝顔を眺めながら「なんで同じおもちゃがもう一つあるんだろう?」そう疑問に思っていると、寝ている娘を起こさないように、妻がこっそりと教えてくれた。

「そのおもちゃ、パパが持ってるやつと通話できるから『電話が来るかも』ってずっと離さなかったの」

いたずらは困ったものだが、寂しい思いをさせているせいだろう。
ごめんな、と娘のやわらかい頬を撫でると、くすぐったそうに笑うのが可愛らしい。

そんなある日、会社で鞄を開けると、なんとファイルの隙間にあのぽんたが。
娘にとってはどこに行くにも一緒の大のお友達。居ないことに気づいたら泣いてしまうかもしれない。
慌てて電話をかけると妻に大笑いされ、その後ろからは僕を呼ぶ元気そうな娘の声がした。

「パパ!どうしたのー?」

娘が電話を奪い取ったらしい。
慌てていたのはどうやら自分だけだったようでほっとした。

「パパ、間違えてぽんたを連れてきちゃったみたいで…」

「ちがうよ!わたしがいれたの!パパが元気なかったからね、ぽんたが一緒だったら元気がでるとおもったの!」

その一言で、疲れている僕のために大切なぽんたをお供につけたのだと気づく。
こんなに思いやりのある娘に育ってくれていたなんて、日々の忙しさに言い訳して、娘の成長を見逃していたようだ。

その日、いつもより仕事を早く終わらせて家に帰ると、娘が「パパ!おかえりー!」と出迎えてくれた。
小さな足でぱたぱたと床を鳴らしながら、一生懸命かけてくる娘をいつもより強めに抱きしめる。

いたずらだと思っていたおもちゃも、本当は娘なりの『お守り』だったのだろう。
そう思うと、手の中のぽんたが少し誇らしげに笑っているように見えた。

     

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