山岡歯科医院新聞です
「水分をしっかり摂りましょう」と言われる夏。でも、その飲みものが歯を溶かしているとしたら…。
むし歯でもないのに歯が溶けていく「酸蝕症(さんしょくしょう)」は、痛みがないままじわじわと進行するのが特徴です。

むし歯は、お口の中の細菌が作り出す酸によって歯が溶けるのに対し、酸蝕症は細菌とは無関係に、食べものや飲みものに含まれる酸が歯の表面を溶かします。歯のみぞや、歯と歯の間などから進むむし歯とは異なり、飲みものと接触する広い範囲でゆっくり溶けていくのが特徴です。
「穴があく」「黒くなる」といった、はっきりした変化が見られないため、気づかないうちに進行していることがほとんどです。
また、子どもの歯は大人の歯と比べて、歯の表面が薄く酸に弱いため、特に注意が必要です。

スポーツドリンクや炭酸飲料、柑橘系ジュースなど、夏によく飲まれる飲みものの多くは酸性度が高く、pH5.5を下回る飲みものは歯を溶かしてしまいます。

お子さんの歯は酸に弱いのでpH5.5以下の飲みものを控えるのがベスト。お子さんのいる家庭では冷蔵庫に用意しておかないことが大切です。
酸蝕症のやっかいな点は、痛みがないまま、知らず知らずのうちに歯が溶けてしまうことです。自己判断が難しい症状だからこそ生活習慣には十分注意したうえで、「冷たいものがしみる」「前歯の先端が透けて見える」「歯が丸みを帯びている」といった酸蝕症のサインに気がついたらすぐに歯科医院へご相談ください。