山岡歯科医院新聞です
歯の二大疾患(むし歯・歯周病)の元凶は、歯の表面にこびりついた「プラーク」と呼ばれる白い付着物です。一方で、プラークと聞くと「食べかす」をイメージする方も少なくないかもしれません。
プラークは単なる食べかすではなく、歯の表面に付着する細菌のかたまり。白色または黄白色でネバネバしているのが特徴です。プラーク1㎎中には約600種類、数にして1~2億個の細菌がひしめきあっています。その中には、むし歯や歯周病の原因となる悪玉菌が多く含まれています。
食べかすとは異なり、プラークは強い粘着力と水に溶けない性質があるため、うがいでとり除くことができません。さらに、成熟したプラークの表面は「バイオフィルム」という強力なバリアで覆われており、薬剤も効果を発揮しにくくなっています。そのため、プラークをとり除くためには、歯ブラシや歯間ブラシ、デンタルフロスによる物理的な除去が唯一の効果的な方法となります。
どんなに丁寧にブラッシングしても、プラークは食後数時間で再び形成されてしまいます。そのため、むし歯・歯周病の予防では、プラークをできるだけ少なくする「プラークコントロール」が必須となります。毎日の歯みがきと定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアで、お口の健康を守りましょう。